浜松オプトロニクスクラスター

オプトロニクス技術の高度化による安全・安心・快適で持続可能なイノベーション社会の構築
静岡県 浜松市
財団法人 浜松地域テクノポリス推進機構


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研究内容

◆超高精度ものづくり支援・観察システム開発

ものづくり都市としての産業集積をさらに強固にするとともに、医療、農業、バイオ分野で活用されるナノテクノロジー用測定器および加工機器、ナノ技術を活用したデバイスを開発します。


3-1 生物機能解明のためのナノイメージング法の開発

川田善正 教授●研究代表者
静岡大学工学部 川田善正 教授
《URL》http://optsci.eng.shizuoka.ac.jp


電子顕微鏡は高倍率ではあっても真空中での測定になるため、生物を生きた状態で観測し、長期の経過観察をすることは不可能です。このプロジェクトでは、生きた状態での高倍率観察が可能な新方式の鏡「(EXA顕微鏡)」を開発します。現在、超微小点の可視光源を走査することにより、細胞内部を50nmの分解能で画像化することに成功しています。写真は、微小球ラテックス(100nm)のEXA顕微鏡画像と電子顕微鏡像です。両画像の一致が確認できます。バイオ分野の研究開発、検査等での活用のため、更なる高分解能・高画質化に 挑戦しています。

生物機能解明のための名のイメージング法の開発












3-2 光マニピュレータ複合化ナノマシニングシステム

岩田太 准教授●研究代表者
静岡大学工学部 岩田太 教授
《URL》http://tf2a14.eng.shizuoka.ac.jp/


マイクロスケール領域からナノ領域における工学やバイオ分野で、ディスプレイに表示される画像を見ながらのハンドル操作で、超微小物体の検査、加工、接合などを容易に行える装置(ナノバイオリサーリシステム)を開発しています。
 新開発の超薄型小型XY軸微動位置決めステージや圧電素子による制御機構等を用いて、水溶液中のコラーゲン繊維(直径数十から数百nm)の切断を、微小ナイフに加える刃先の力をハンドルで感じながら操作することに成功しました。(写真右上)
光マニピュレータ複合化ナノマシニングシステム  更に、微小物の捕捉・操作が可能なレーザトラップを組み合わせた、高機能・高性能な走査型プローブ顕微鏡型のナノバイオリサーチシステムを開発しています。
開発した要素技術活用による半導体薄膜抵抗分布測定装置  また、開発した個々の要素技術は、半導体薄膜抵抗分布測定装置(写真下)や電子顕微鏡の微動位置決め機構として実用化が進められています。


3-3 超伝導磁気センサを用いた極微量物検出と3次元イメージング技術の開発

田中三郎 教授●研究代表者
豊橋技術科学大学 環境・生命工学系 田中三郎 教授
《URL》http://ens.tut.ac.jp/squid/


超高感度( 地磁気の10億分の1の検出感度)の高温超伝導磁気検出器SQUIDの感度を更に高めることにより、従来の技術では不可能であった微量物を検出する装置を開発します。この高感度化により、パソコン、携帯電話、自動車に使われている高性能リチウムイオン電池やICなどに混入し、動作不良や発火等の原因になる極微小金属の検出を実現します。
SQUIDセンサ  金属寸法が半分になると、発生する磁界の強さは約1桁微弱になるという特性があるため、極微小混入金属異物検出の実用化には、革新的な技術開発が必要です。現在は、一辺が30μmの微小な鉄・ステンレス等の金属が検出できるようになり、リチウムイオン電池への混入が問題となる異物の検出が可能になりました。
 この技術を活用し、磁性異物だけでなく全ての金属異物検出に効果が期待される小型低磁場MRI( 核磁気共鳴画像装置)の開発を進めています。


3-4 ナノ構造埋め込み型蛍光体粒子と超高出力紫外光源

原和彦 教授●研究代表者
静岡大学電子工学研究所 原和彦 教授
《URL》http://ny7084.rie.shizuoka.ac.jp/active-display/


直径がサブマイクロメートルオーダの微小粒子に多数の量子ドットを埋め込んだナノ構造埋め込み型蛍光体粒子をGaN系等の材料を用いて実現し、電子線励起によるフラットパネル型の高出力紫外線光源を開発します。
 この光源は、現在使われている水銀ランプに代わるコンパクトで環境に優しい紫外線光源として、工業分野、医療分野での応用が可能です。

ナノ構造埋込型蛍光体粒子の構造

図1 ナノ構造埋込型蛍光体粒子の構造


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