成果事例
殺菌脱臭装置に利用する強力光触媒の開発
Information
- インタビュー動画
光触媒を用いた業務用殺菌脱臭装置の研究開発のため、比表面積の大きい酸化チタンナノチューブによる触媒被覆膜をメッシュ状の担持体上に成長させ、一般的な光触媒の触媒性能を大きく超える分解活性指数が得られることを確認した。
- 課題
- 電気集塵機の後段に設置することを目的とした、フィルターレスで低圧損型の光触媒を担持できる量産可能な立体ラティス構造体を作製した。この構造体に担持可能な強力な光触媒(特にアンモニアの脱臭)が必要である。
- プロジェクト概要
- 担持体表面上に酸化亜鉛ナノ構造体を成長させ、これを鋳型として酸化チタンナノチューブ結晶を成長させる手法により、金属メッシュ上に満遍なく強力な光触媒被膜を成長させることができた。セルフクリーニング性能試験(JIS R1703-2)に基づく光触媒性能を計測した結果、一般的な光触媒の値を大きく超える値(分解活性指数は20.5)が得られた。また、光触媒結晶成長の試験結果を踏まえ、立体ラティス構造への担持方法として二つの異なるアプローチを提案し、目標とする殺菌脱臭装置向け強力光触媒の担持方法を確立できた。
- 期待される効果
- 空気清浄機に付加する脱臭装置などに採用可能であり、脱臭装置を製造するメーカへの販売が期待される。
- 関連した光技術
- 光触媒、走査電子顕微鏡